バカヤロは何となく仕事に入りつつある。
 
  ツールの作成を命じた。
  いや、違った。 アイツ、やらさせれた雑用を、自分で「これ、ツールみたいにできないんですかぁ?」 と言ったんだ。
  「よし。じゃ、ツールを作ってくれ。」
 
  最初は張りきっていたが、だんだんと自分の未熟さに気づいてきたようだ。 通り過ぎざま、表情を見ると「・・・・・」
  「なに悩んでんだよ!?」と、訊くと、 「ええぇ・・・ んんん・・・」
  コードを見ると、またデタラメに走った傾向が見られる。 そこは指摘してあげた。
 
  「帰るろうや。明日やろうや。」 と、声をかけたが、 「もうちょっとやっていきます。」
 
  「あ、そ。 ま、頑張れよ」 と、先に引き上げた。 本当は、さー飲みにいくかー!ぐらいの気分だったのだが。
 
  いまは、プログラムを書けるようになりたいという気持ちが強いようだ。 自分でどんどんできるようになりたいと頑張ってる。
 
  「入社試験の点数が悪いから」だけで落とされなくてよかったよな。 こんなにやる気のあるヤツを採用しない会社はバカだ。 この会社も、ヤツを採用して、首の皮一枚つながったのかもよ。 |    |