'97.7.13
 新宿路上から池袋へ
8:30

今日は朝から体がだるかった。昨晩の酒が残っている。天気も悪く、外に出る気もしない。 こんな日もあるさと自分に言い聞かせるのだが、天の邪鬼な私の意志はなかなかウンと言わない。
こんな日こそ出かけてやる。
14:30

ああだるいだるいと思いながらもギターをケースに入れ自宅発。小雨の舞う中、途中で引き返そうと 何度か思ったがとりあえず駅に到着。今日は中野へ行こう。

15:30

中野着。ウロウロと歌えそうな所を探すのだがなかなか無い。というか新宿を歩く人の無関心さに 比べ、どうも「人々」が「人々」だ。変な言い方だが休日の新宿あたりの雰囲気は、人が多すぎて また、その人たちも「ここに住んでんじゃないよ。遊びに来てるだけだよ。」というある種の無責任 さがあるような気がして「無機的」なのだが、中野あたりはどうも人間を感じてしまってビビッてしまう。
新宿でやった直後は「もうどこでもできるぜ」と思っていたのだが、ちょっとイカン。まだ自分は 開き直りが足りないなと素直に自分の弱さを認めながら、高円寺に向かった。「高円寺ならなんとか なるだろう!」


16:00

更にイカン。完全にビビッている。ウロウロと徘徊するが決心がつかない。「次にしよう。夜の方が いいに違いない」 ああなんて弱気な言い訳なんだ! と絶望。
しかしこのまま帰るのは情けなさ過ぎる。せめてやり慣れている(?)新宿で歌って行こう。
中央線で引き返す。

17:00

新宿着。あれ。歩行者天国になっていない。そうか今日は朝から雨だったからかな。 この頃にはようやく天気も回復してきて薄日が差し始めている。

前回やった丸井の辺りで・・と思っていたのだが、みんな歩道を歩いているためそんな雰囲気ではない。 じゃあもう少し奥の東京ガスの前で・・と思ったが、ちょっと恐そうな人たちがたむろしているので やめた。更に奥へ行き、ちょうど交差点の所が広かったのでそこに決定した。

ビールを買いに行く。前回見つけておいた販売機のところへ直行。この販売機にはこれからもお世話に なるだろう。販売機の前に車が1台止まっている。車の横に立ち、運転席の男に話かけている男。 妙に動きがくねくねしている。ビールを買うときに話が少し聞こえた。
「ああそうなんだぁ。結構遠くからきたんだぁ。それで誰かまってるわけぇ?」
ナンパしてるところらしい。

交差点まで戻って歌った。信号待ちの人が振り向いたりしてなかなか良い環境だ。 きっと「変わった人がいるもんだ」と思っているに違いない。特に迷惑そうにする人もいない。 車道は車が走っているので、車内から見ている人もいる。同じく「変わった人だ」と思っているに 違いない。それにしてもやはり音量の問題がある。特に車が走っていると完全にギターの音は 消されてしまう。
結局ここで45分も演奏してしまった。
そしてなんと悩んだ挙げ句に「池袋に行こう」と思い立つのである。


18:30

池袋。まずは西武側へ。池袋特有の猥雑な感じ。やるところが無いでは無いがなんとなくパス。 東武側へ渡ろう。地下通路の真ん中あたりにいた。フォークギターの2人組。なるほどこんなところで もいいのか。でもそれ程広い通路じゃないから通行人の迷惑になりかねないな、でも俺も片隅で やっちゃおうかな、いやマネしてるみたいでやだなとかイロイロ思いながら結局通り過ぎる。

公園発見。実はここは前々から目をつけていた。一回りしたが、一番良さそうな所は4−5人の フォーク野郎が陣取っている。交代で演奏しているらしい。仲間がいるって心強いね。

結局噴水の近くの時計下で決行。噴水の音が邪魔するがとりあえずいいか。だんだんと暗くなってきた。 バスを待っている人が見てたり、子供が不思議そうに覗きに来たりと結構面白そうな雰囲気だった。 30分程で終了。ここは改めて来よう。

こうして2日目のチャレンジも幕を閉じた。とりあえずやろうと思えばできる!というメンタルな部分 は強くなったと思う。次はパフォーマンスをいかに磨くかでしょう。あと、知らない人に見てもらう からにはやはり誰でも知ってる曲を織り交ぜながらやった方がいいなと思い、早く次回もやりたいなと ウキウキしながら家路につく私であった。