僕は飛ぶ
鉛を飲み込んだ 僕の体は重い
ようやくビデオ屋の角まで 歩いてきたらしい
赤 青 紫の花が咲いているようだ
そんなことどうでもいいこと 僕は体を引きずっている

風が僕を邪魔する 足はさらに重くなる
「気持ちいい風だね」 微笑むあなたはそう言った
そうかな?

細い通りに入れば 小さな子どもが走ってる
両手を広げて走ってる どうやら空を飛んでいるらしい
僕も試しに真似をする 両手を広げて真似をする
思い切り走ってみる 鉛の体を引きずって

風は僕に味方した どうやら僕に味方した
鉛の体 軽くなる 思い通りに走って行ける
僕は鳥になったみたい 自由に飛んでいけるみたい
飛び立つ僕のことを 誰も気づいていないみたい

赤 青 紫の花が 見事に咲き誇ってる
油断してたら電線に引っかかりそうになっちゃった あぶない

病院とか 洋服屋とか イタメシ屋とかを見下ろして
責任とか道徳とか常識とかを見下ろして
僕は飛ぶ 僕は飛ぶ
どうやら僕は飛んでいるようだ

倫理だとか 義務だとか 後悔だとかを見下ろして
受験だとか 結婚だとか 成功だとか 失脚だとか

今年は1999 来年は2000年 その次は2001年
そんなことを考えないで
僕は飛ぶ 僕は飛ぶ どうやら海が見えてきた

いけないこと アブナイこと
僕はそれを 生きて行くんだよ

さようなら さようなら すべてのものに  さようなら
さようなら さようなら やさしいあなたよ さようなら
さようなら さようなら すべてのひとに  さようなら
さようなら さようなら あいするあなたよ さようなら
作詞・作曲 日向俊雄